おどろおどろしい邦題と強烈な暴力描写で観る者を圧倒するバイオレンス巨編「冷酷処刑人」を昨夜観ました。
レイプ物のアダルト・ビデオに出演し、ヘロインを打たれて死亡した娘への復讐のため、父親が立ち上がります。
その冷酷さは比類のないものです。
ビデオ男優、監督、スタッフ、挙句の果てにはアダルト・ビデオの仲買人まで有無を言わさず殺害してしまいます。
それはもう、呆れるほど。
ビデオ制作に関わった者たちは一様に、お前の娘は金欲しさに自らビデオ出演に応募したのだし、ヘロインを打ったのも緊張するから打ってほしい、と娘から懇願されたからだし、撮影後、ヘロイン中毒とみられる症状を起こした時、ただちに救急車をよんでいる、おれたちに落ち度はない、と言い張ります。
冷静に考えて、父親の情け容赦のない暴力よりも、アダルト・ビデオ業者の言い分に分があります。
今時金欲しさ、あるいはテレビ・タレントへのきっかけ作りのためにアダルト・ビデオに出演したがる女は佃煮にするほどいますし、そもそもアダルト・ビデオ制作は合法です。
ヘロインを使ったことが唯一違法ですが、それも無理やり打ったのと、本人から懇願されて打ったのでは、まるで違います。
要するににこの映画は、善たる父親が悪たるアダルト・ビデオ関係者を討つ、というヒーロー物では全くなく、娘の死を受け入れられない父親が、逆恨みからアダルト・ビデオ関係者を糞味噌一緒みたいに殺して回る、という理不尽な暴力を描いた作品と言えるでしょう。
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