復職してそろそろ7カ月になりますが、病状は非常に安定しています。
落ち込むこともないし、上がることもない。
不安は朝方少し感じますが、ひどいときは頓服の抗不安薬ワイパックスを飲んでしのいでいます。
他に、抗うつ剤としてジェイゾロフトとリフレックスとドグマチール、抗躁剤としてリーマス、睡眠導入剤としてサイレースを飲んでいます。
休職中は頻繁に薬を変えましたが、今はいつも同じ処方です。
今の薬の組み合わせが合っていると、精神科医が判断したのでしょう。
リワーク3カ月から復職7カ月にいたるまで、同じ薬です。
こんなに長く薬が変わらないのは、発症以来初めてです。
きっと良い兆候なのでしょうね。
発症してから、私の人生観は変わりました。
文学新人賞などへの応募を繰り返していたのですが、そういうことに興味がなくなりました。
毎日働いて、給料をもらう。
ボーナスをもらったら少しだけ贅沢をする。
かつて毎日飲んでいた酒も、今は週末のみ。
週末は陽気が良ければふらふらと街に漂い出すし、悪ければDVDを観たり、本を読んだり。
あらゆることが小さくまとまりだしたように思います。
それはちょっと悔しいような気もしますが、しかしそこにこそ幸福があるともいえ、私は否応なく意識改革を求められているようです。
それがうまくいったなら、私は凡人の王になれるかもしれません。
そして子どもたちに、世界凡人伝を語って聞かせるのです。
偉人伝など聞いても、圧倒的多数の凡人には毒です。
それよりも凡人がいかに生き、いかに小さな社会貢献を果たしたか、その凡人の群れがどれほど大きな力を持っているか、学んだほうが良いと思うのです。
![]() | 凡人として生きるということ (幻冬舎新書) |
押井 守 | |
幻冬舎 |