刑罰

社会・政治

 先日中国で日本人男性が麻薬取締法違反の罪で死刑判決をうけましたね。
 数年前には同じ罪で日本人への死刑が執行されています。
 おそらくいくら日本政府が抗議しても、死刑は執行されるでしょう。
 中国はアヘン戦争以来、違法薬物には厳罰をもって対処する方針を崩していません。

 なんでも窃盗・売春・贈収賄なども死刑だとか。

 世界の常識では考えられませんねぇ。
 おそらく刑罰に更生の意味はなく、罰だけがあると考えているのでしょうね。

 中国で犯罪を犯す者は命を捨てる覚悟がなければできませんねぇ。
 
 嗤えるのは、偽の薬を製造した者も死刑だとか。
 偽の薬など中国国内にはたくさん出回っているのではないでしょうか。

 なんでも日本に観光旅行に訪れた中国人に対し、ガイドは日本の薬屋には偽物はありません、すべて本物です、と説明すると、歓声が上がるそうです。

 怖ろしい国ですねぇ。

 それだけ厳罰を科す国でも、犯罪が少ないということはありません。
 死刑制度が置かれていることによって凶悪犯罪の発生率が低いということは、少なくとも統計上は認められていません。
 個別具体的な事件では、もしかしたら死刑を怖れて犯罪の実行を断念することがあるのかもしれませんが、それは当のご本人にしかわかりません。

 そういう意味では、中国の異常とも言うべき死刑の乱用は、犯罪防止には役立っていないと言えるでしょう。

 過剰な人口を抱えるがゆえに人の命が軽いのかもしれませんが、中国が世界の大国としてのし上がった以上、刑罰についても世界標準を取り入れる必要があるでしょう。

 翻ってわが国でも、日本弁護士会がつい先日、初めて統一見解として死刑制度の廃止を求める声明を発表しました。

 2007年12月には、国連で初めて全加盟国に死刑執行を一時停止するよう求める決議が可決されました。
 この時、先進国では日米の2カ国のみが反対し、他に中国、北朝鮮、中東諸国などが反対にまわりました。

 死刑廃止は世界の趨勢。
 わが国も四の五の言っていないで世界標準を取り入れたほうが得策だと思うのですがねぇ。

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