佐村河内なる耳が聞こえないという触れ込みであまたのシンフォニーなどを作曲し、クラシックとしては異例の売り上げを記録した人物、作曲したのはゴースト・ライターだったことが判明しましたね。
さらには耳が聞こえないというのも嘘ではないかと疑惑の目が向けられ、このたび、本人みずから3年くらい前から少し聞こえるようになった、と告白しました。
耳鼻科医はテレビ局のインタビューで、勝手に聞こえるようになるなんて有り得ない、と言っていました。
芸術家というのは、えてして作品の善し悪しに関わらず、人格的には破綻した人物が多いものです。
アル中だったり、女癖が悪かったり、ジャンキーだったり、借金まみれだったり。
しかしそのことと、芸術作品の価値とは関係が無く、良いものは良く、そのために世間は芸術家の奇行を責めるより、面白がる風潮が見受けられます。
もともと芸術には毒や悪の要素が不可欠で、ために芸術家は毒や悪、さらには狂気をも内に秘めているのでしょう。
そういう意味では、佐村河内氏のスキャンダル、大騒ぎするほどのことでは無いような気がします。
ただ、彼の場合、自ら作曲していないので、芸術家ではなく、芸術家を騙ってゴーストライターを雇って大儲けした単なる嘘つきと呼ぶのが適切かもしれません。
くだらないけど厭な感じがする事件でしたねぇ。