国際連合デー

社会・政治

 今日は国際連合が発足した記念すべき日なんだそうで。

 1945年(昭和20年)の10月24日に51カ国でスタートしたと言いますから、わが国がミズーリ号上で降伏文書に署名してから、わずか1か月半後のことです。
 戦争中から連合国は着々と戦後の国際秩序の在り方を模索していたのですねぇ。


 国際連合の英語名称は、United Nations
 
Axis Powers(枢軸国)に対する連合国の名称をそのまま使っており、国連発足当初は、要するに戦勝国クラブとも言うべき存在で、今後は戦勝国が世界の秩序を構築する、と宣言したに等しいと言えましょう。

 もちろん、占領下にあった日本やドイツが戦勝国クラブの末席に連なるのは、はるか後のことです。

 名称はともかく、今では200ちかい国が参加する世界最大の国際組織ですが、今もなお、安全保障理事会において拒否権を付与され、永久理事の常任理事国は、米・英・仏・中・露の五カ国のみで、すべて戦勝国です。

 任期2年、再選不可の選挙で選ばれる非常任理事国には拒否権がありませんが、それでも重要情報が得られ、意思決定に参画できるとあって、非常任理事国は人気ポストです。

 わが国は1956年の国連加盟以来、最多の10回非常任理事国に選出されており、その他非常任理事国の常連で地域大国のブラジルやインド、南アフリカ、ドイツなどとともに、拒否権なしで構わないから常任理事国に入れてくれと求め続けていますが、複雑な国際情勢のなか、今も認められていません。

 これは外務省のみならず、歴代日本政府の悲願であるようで、常任理事国入りが叶えば、戦前同様、名実ともにわが国は世界の主要プレーヤーとして振舞えると考えているようです。

 10から20年くらい前まで、わが国では国連中心主義という言葉が流行りました。

 米国追随ではなく、世界の多くの国が参加する国連での決定を重視しようという考えです。

 私はその言葉を聞いた時、ついにわが国の政治家は気が狂ったかと思いました。
 
 重要な国際紛争になればなるほど、安保理常任理事国は互いに拒否権をちらつかせ、時には実際に拒否権を行使して機能不全に陥り、平和を維持する力など持たないことを露呈し続けています。

 ために、米国も中国もロシアも、必要とあらば国連のお墨付きなど端から求めず、独自に軍事行動を起こし続けています。

 また、朝鮮戦争では初めて国連軍が組織され、韓国側に立って戦いましたが、その時常任理事国は中華民国であって中華人民共和国ではなかったため、実現したのでしょうが、米国もわが国も台湾を統治する中華民国を捨て、大陸の中華人民共和国を認めるに至り、いよいよ安保理は何の力も持たない象徴的存在に堕してしまいました。
 結局力の強いほうを支持してしまうようです。

 韓国人の現在の国連事務総長、密かに自らを世界大統領と自認しているとかいうコントのような噂を耳にしますが、国連がそんな立派な組織では無いことは明らかです。

 おそらく安保理が一致団結するのは、地球外生命体が地球を侵略しようと攻めてきた場合だけでしょうねぇ。

 さすがに地球全体が外敵からの脅威にさらされているとなれば、団結するのではないでしょうか。

 ただし、敵が智恵者で、例えば幕末、英国が薩長を、フランスが幕府を支援したように、地球上の国家を分断させる行為に出れば、どうなるか分かりませんが。

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