昨日の新聞に、米国の宇宙生物学者が、隕石の中から藻に似た生物の化石と推測される成分を確認した、と掲載されていました。
宇宙生物学者は論文に広く意見を求める、とのコメントをつけ、これが直ちに地球外生命体の存在を証明したことにはならない、という慎重な態度をとっています。
隕石や彗星によって原始的な生物が地球に運ばれてきたと想像することは、とても楽しいですね。
私が思うのは、自然科学という学問の厳しさです。
実験し実証し、データを蓄積していかなくてはなりません。
気の遠くなるような作業を日々繰り返すわけで、その真面目さには頭が下がります。
一方人文系は、口八丁手八丁みたいなところがあって、結論ありきでデータを恣意的に集めたりしますね。
もう十年も前になりますか、ゴッドハンドと言われていた発掘の達人が、じつは自分で埋めて自分で掘るという自作自演を繰り返していたことが判明し、考古学界に激震が走りました。
こういうことは自然科学ではあり得ないんでしょうね。
地球外生命体と言いますが、生命の定義は厳格ではなく、地球などの星そのものが生命体だと考えられるならば、私たちは毎晩空を見上げれば無数の地球外生命体を見ていることになりますね。
私はしゃかりきになって地球外生命体の存在を証明などしなくても、夜空に輝く星々が、また冷たい光を放つ月が、そして燃え盛る太陽が、地球外生命体の存在を直感的に私たちに教えてくれているとおもうのですが、それはあまりに浪漫的に過ぎるでしょうか。