人はじつに様々なものに執着します。
富であったり、名声であったり、異性であったり、権力であったり。
中でも迷惑なのが、権力者がその地位に執着した場合でしょう。
トップにある人が辞めない、と言って頑張っちゃったら、基本的には任期満了まで辞めさせることは極めて困難です。
現下の状況に鑑み、菅政権が国民の信頼を失い、国民は怒るどころかせせら笑っているというのはまぎれもない事実です。
新聞でもテレビでもインターネットでも、早く退陣してくれ、という意見を見聞しない日はありません。
私は当初けしからぬやつだと思っていましたが、ここまでくると、どこまで頑張れるか見届けたい、というような、奇妙ですが応援したい気分になってきました。
菅総理は全力で、国民に反面教師を演じてくれているのでしょう。
部下を持ったらああいう人にだけはなるまい、とか、今いる部下たちは自分をせせら笑っていないだろうか、と戦慄を覚えたお父さんたちも少なくないのではないでしょうか。
ご当人は何も反省しませんが、それを見ると他人が反省せずにはいられない、得難い人材だと思います。
もっとも、総理大臣はないよねぇと思います。
人には器というものがありましょう。
私の職場のトップも、器じゃない人が座っちゃったタイプです。
労務管理・危機管理・財務管理、すべてがいい加減で、地位にだけは執着しています。
誠にお恥ずかしいかぎりです。
しかし私たちは、どういうわけか必ずそういう上司に一度や二度は当たるようにできています。
そのようなときは、そいつを反面教師として、じっと隠忍自重、時が過ぎるのを待つしかありますまい。
偉い人というのは大抵お年寄り。
じきに体の自由も効かなくなるでしょう。