昨日、研修の帰りに夏の着物を着物の専門店で購入しました。
母からプレゼントされた秋冬の着物は、呉服屋いわく大層良い物だそうですが、私が購入したのは、半襦袢・着物・帯で総額2万円という格安の物。
しかし、かつて日本人は金持ちも貧乏人も老いも若きも普段から着物を着用して生活していたわけで、日常的にお着物生活を目論む私にそんな高級なものは必要ありません。
かつての日本の庶民が普段着にしていたものが、そんなに高価であるわけではありませんから。
よく中年を迎えると、日本回帰というか、先祖返りすると言います。
一番分かりやすいのは、食の好みが変わるということでしょうね。
ハンバーグやカレーばかりを食し、魚の煮付けなんて大嫌い、というのが子供や若者の大勢だと思います。
それが、年を重ねると、魚の煮付けもなかなか旨い、となり、和食ばかりを好むようになるというわけ。
また、欧米の文化や芸術ばかりを研究してきた学者が、突如わが国の古典に目覚めるというのも時折耳にします。
私の場合、幼いころから和食を好み、大学では国文学を学んだため、先祖返りするにも、着るものくらいしか見当たらなかったというのが真相かもしれません。
家では浴衣で過ごしています。
ちょっとした外出は着物。
さすがに宿泊を伴う旅行には洋装で出かけますが。
いつの間にやら、着物は特別な時に着るものになってしまいました。
嘆かわしいことです。
これを日常着として復権せしめねばなりません。