小泉元総理が講演会で、「今すぐ原発を全廃すべきだ」と発言したことが波紋をよんでいますね。
鳩や菅が言う分にはさしたる影響はありませんが、5年以上も政権を担い、国民から高い支持を受けていた小泉元総理の発言ですから、影響は大きいでしょうねぇ。
今はまだスローガン的な発言ですから、その真意は不明ですが、例えば原発を止めるための詳細な行程や、代替エネルギーの詳細な案を示した場合、安倍政権はそれを無視できないでしょうねぇ。
わが国には言論の自由がありますし、時代の状況によって意見が変わるのは不思議なことではありませんが、策士でもある小泉元総理が素朴に脱原発を言いだしたとはとても思えません。
何か裏があるような。
原子力発電をめぐる状況を考えれば、少しずつ減らしていき、遠い将来において廃止するというのが現実的でしょうね。
でも、今すぐ全廃というわけにはいかないでしょう。
今、ほとんどの原発が停まっています。
それでも電力が供給されているのは、火力発電がフル稼働しているからでしょう。
かつて、大気汚染の元凶とされ、廃止すべきだとされた火力発電が、クリーンで安全とされた原子力発電の代替エネルギーになっているとは皮肉なことです。
現在、太陽光などの自然エネルギーだけでわが国の電力を満たすのは不可能です。
しかし、3.11以来、世界的に原子力発電の危険性が叫ばれるようになりました。
この上は、高いコストをかけてでも、自然エネルギーの比重を少しづつ上げていき、将来の原発全廃を目指すべきでしょう。
ただ、急いてはことを仕損じる、と申します。
100年後くらいを目途に、実現可能な方法で原発0を目指す、長い目が求められます