少女の友

文学



 昨日は弥生美術館に「少女の友」展を観に行きました。
 「少女の友」は、明治41年から昭和30年まで、実業乃日本社から刊行されていた少女向けの雑誌です。
 美しい表紙、川端康成や吉屋信子などの充実した執筆陣による、少女の心のひだや女学生生活を描いた小説、さらには投稿欄や付録の充実など、今見ても豪華な内容です。
 今でも、年配の方のみならず、多くの若いファンを惹きつけています。
 ただ、戦時中、軍の広報雑誌のようになってしまったのは、展示を見ていても痛々しい感じがしました。
 時代が暗ければ暗いほど、少女は幻想の美に酔いたいものなのに。
 美術館には、和服の女性や女子高生など、多くの女性が訪れていました。
 中年男の私は、場違いに苦しみながら、美しいイラストや時代背景の解説に酔いました。

『少女の友』創刊100周年記念号 明治・大正・昭和ベストセレクション
実業之日本社,遠藤 寛子,遠藤 寛子,内田 静枝
実業之日本社