アフリカ、ナイジェリアの北部で、イスラム原理主義過激派が学校を襲撃し、100人以上(一説には200人以上とも)の女生徒を拉致した、との衝撃のニュースが飛び込んできました。
なんでも西洋の教育は悪であり、女子に教育を受けさせてはいけない、と主張しているようです。
拉致された生徒は一人1,200円程度でイスラム教徒の男性に花嫁あるいは性奴隷として売られる模様だとか。
しかもこの大事件、3週間も前に起きていたんだそうですね。
なんで今まで報道されなかったんでしょう?
こんなこと先進国でおきたら大ニュースだと思いますが。
イスラム原理主義というもの、私はよく知りませんが、いったいどうなっちゃってるんでしょうねぇ。
あんまり乱暴に過ぎます。
自由民主主義の価値観がすべて良いわけではないのは当然ですが、なにしろ自由民主主義の美点は、自由民主主義を否定する価値観さえも、一つの考え方として認めてしまうこと。
価値観は多様であるということを何よりも重視し、異なった価値観を持った人を尊重する点は、特筆すべき点であると思います。
そしてそのような価値観は、宗教に寛容であったわが国の人々にとって受け入れやすいものであり、明治維新後、わが国は西洋流の価値観を素早く取り入れることが出来ました。
古く、神道を奉じる勢力と新興の仏教を奉じる勢力が対立したことがありますが、聖徳太子の父帝の用明天皇は、「仏法を信じ、神道を尊う」と述べたと、「日本 書紀」にあります。
これこそが、わが国民の宗教感情を端的に表したもので、俗に、檀家で氏子でクリスチャン、などと揶揄される所以のものです。
揶揄されても、これは世を乱す蓋然性が生まれる余地を減らす優れた態度であろうかと思います。
一神教のイスラム過激派には、このような他の宗教に対する寛容さが感じられず、だからこそ怖ろしい事件をたびたび繰り返すのでしょう。
しかし過激派はごく一部。
圧倒的多数のイスラム教徒は穏健な人々だと聞き及びます。
私たちは過激派の馬鹿げた行動に引きずられてイスラム教徒に偏見を持つことを自戒しなければなりますまい。
同時にイスラム過激派の面々におかれましては、宗教的寛容さを身につけ、西洋の教育を頭から否定することなく、その美点を学ぶ謙虚さを学んで欲しいと切に願います。