年寄りの知恵

社会・政治

  米主要紙は「震災後の日本の混乱は政治指導力の欠如が原因」と書き、「下らない政府の下で国民はよく頑張っている」「(混乱は)政治が作り出した大震災」と皮肉った仏紙や中国紙もあります。
  日本政治に詳しいジェラルド・カーティス米コロンビア大教授も東京での講演で「日本は社会がしっかりしているから政治が貧困なままでいられる」「日本の政治家は国民に甘えている」と指摘しました。

 この国の中からこの国の現状を思う時、まことに的を得た指摘であり、日本国民の一人として、恥ずかしくも情けない気分になります。

 秀才の少年の学級参観に、いかにも愚鈍に見える父親がやってきたときのような気恥ずかしさとでもいいましょうか。
 エリート然として見栄えも良い父親なら、少年も誇らしい気持ちでその日を迎えることができるでしょう。

 わが国の総理大臣は、鳩山・菅と、世界にお見せするにはあまりにお恥ずかしいかぎりです。
 鳩山前総理はルーピー(愚か)と評され、そのルーピーから菅総理はペテン師と呼ばれています。
 情けなくって涙もでません。

 してみると、誰がやっても同じ、と言われていた自民党の総理経験者は、そこそこのレベルに達していたと思われます。
 何より、長期政権を維持した経験から、政治家の役割、官僚の使い方、民間との協調などが、システマティックに動いていたのでしょう。
 それがため、総理が誰でもうまくいっていたのでしょうね。

 民主党政権になって、それら有機的に動いてきたわが国の意思決定や危機管理に関するシステムを放り出してしまい、それこそが政治主導だと無邪気に信じてしまったことにこのたびの不幸があるものと思われます。

 自民党はいやな奴ばっかりでしたが、頼りにもなりました。
 民主党はお人がよろしい感じがしますが、いかにも頼りなげです。

 早くも菅総理の後任に、財務大臣や元代表やの若干若い人の名前があがってきています。
 誰が後任に座るにせよ、謙虚に、多分連立するのであろう自民党という年寄りの知恵に耳を貸してもらいたいものです。

人気ブログランキングへ

↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
素晴らしい すごい とても良い 良い