国内ではぼろくそに言われる辞めない首相、菅総理。
今朝の新聞で、意外にも米国政府からの評価が高いことを知りました。
9月の訪米を招請されたのも、日本国総理だからではなく、菅総理だからだそうです。
もし9月の訪米前に菅総理が退陣すると、外交儀礼上、オバマ大統領の顔に泥を塗ることになるのだとか。
小沢一派が内閣不信任案に賛成すると見せかけて結局賛成できなかったのは、米国の意向が働いたのではないか、と新聞の米国駐在員は推測していました。
その理由は単純。
前任者がひどかったからです。
前任者は米国より中国を重視するような発言をしたり、米国抜きの東アジア共同体構想をぶち上げたり、普天間基地を国外だか県外に移すと言ってみたり、要するに米国の面子を潰すようなことばかり言って、しかもそれがことごとく実現しませんでした。
その点菅総理は自民党時代同様、米国追随路線を明確にしたため、米国の受けが良いというわけです。
オバマ大統領は菅総理に対し、「重大な危機にあって傑出した指導力を発揮し深く尊敬している」とまで言ったとか。
わが国には米国軍が常時駐留し、軍事的には米国という世界帝国の一部をなしています。
まことに悔しいことですが、大きな戦に敗れた以上、やむを得ざる仕儀と言うほかありません。
本来であれば米国軍にはすべてお帰りいただいて、日本の国は日本の軍隊が守るのが筋ですが、日本の軍隊は米国軍の補完勢力のような位置づけをされており、多くの軍事評論家やジャーナリスト、政治家はそれを良しとしています。
一度戦に敗れたくらいで誇り高いわが国民がここまで愚弄され続けなければならないとは、敗れるということはまことに罪なことです。
しかし悔しがっていても仕方ありません。
今は米国の世界戦略の片棒を担ぐ以外に生きる道はありません。
いずれ米国といえども衰退の道をたどるでしょう。
元やローマ帝国、スペイン王国、大英帝国がそうであったように。
その時わが国がどのような政策オプションを選ぶのか、密かに研究し続けなければいけません。
間違っても米国と一緒に沈没することがないように。