日本海と竹島問題

社会・政治

 国際的なリスクというのは、大抵自国に近い隣国が該当することが多いようです。
 わが国でいえば中国・朝鮮半島・ロシアなど。
 欧州でも、英仏や仏独など、何度も戦争をしています。
 考えてみれば当たり前で、はるか遠くの国とでは、利害が衝突することも少なく、戦うにもそこまで行くのが大変です。

 わが国も、古くは白村江の戦いや、元寇、文禄・慶長の役など、朝鮮半島と戦い、ついには韓国併合にまでいたりました。
 同じように中国とは日清戦争、満州事変、日中戦争と戦争を続け、ロシアとは日露戦争、シベリア出兵、ノモンハン事件、太平洋戦争と、何度も戦っています。

 現在のわが国にとってのリスクも、中露と北朝鮮でしょうねぇ。
 そう考えると、長い戦争の時代を経て、EUとして統合した欧州は近隣国との紛争のリスクが極めて低く、うらやましいかぎりです。

 軍事的には米国を媒介にして間接的な同盟国ともいえる韓国ですが、こやつらは軍事的脅威ではないにせよ、ピーチクパーチクとわが国にイチャモンをつけてきて、鬱陶しいかぎりです。

 韓国は日本海東海と変更するか、もしくは両呼称を併記せよ、と国連やら国際的な地図作成機関に圧力をかけ続けています。
 しかし、国連は、日本海が唯一の正式名称である、との立場を崩しておらず、米国をはじめ中国やロシア、EUなど、圧倒的多数の国々も日本海の単独呼称を採用しており、韓国の主張は受け入れられることがありません。

 韓国によれば、日本海という名称は日本の植民地支配時代の遺物だというのですが、古くはマルコ・ポーロが使った地図にも日本海の名称が見られますし、韓国自身、1980年代前半までは何の疑問もなく日本海を使ってきました。

 大体国際的には、東海(East Sea)と言えば、死海のことを指すそうです。

 わが国はそんなイチャモンなんぞ無視するに限ります。

 また、このたび竹島問題を国際司法裁判所に付託しようと、わが国が動き始めたと聞き及びます。
 じつに49年ぶりだそうです。
 でも多分、韓国は応じないでしょうねぇ。
 韓国の立場は、竹島領土問題は存在していない、ということですから。

 わが国も尖閣諸島については、中国が何を言おうと、領土問題は存在しない、の一点張りですから、実効支配している側は、そう言うしかないのですよねぇ。

 北方領土にしても竹島にしても、わが国は百年でも二百年でも領有を主張し続けなければいけません。
 多分、当面返ってくることはないでしょうけど、言い続ければ遠い将来のことはわかりませんから。

 同じ伝で、中国は尖閣諸島の領有を主張し続けるでしょうね。
 怖いのは、中国の場合実力行使に出る可能性があることです。
 その場合は、米国と相諮り、断固たる処置を取らなければなりますまい。
 そんなことになったら、いやですねぇ。

竹島は日韓どちらのものか
下條 正男
文藝春秋

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