春たつ

文学

   今日は立春。
 まだまだ寒いですが、今日から春だと言われると、なんとなく、日差しが強くなったように感じるから不思議です。

 春たつと いふばかりにや み吉野の 山もかすみて 今朝はみゆらむ

 壬生忠岑の歌です。

 立春と言われると、寒い吉野の山も霞んで、春めいて見える、といったほどの意かと思います。

拾遺和歌集 (新 日本古典文学大系)
小町谷 照彦
岩波書店

 今日の私の心境とシンクロしているようで、ふと、思い出しました。 

 人間の感情なんて千年前も三千年前も、そう変わらないものでしょう。
 そうであればこそ、私ははるか時を越えて、歌人や俳人が残した歌や俳句にシンクロすることがよくあるのです。

 
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