春愁にやられています。
なぜ希望の季節であるはずの春が、憂鬱を引き起こすのでしょうか。
私は長く、会計の仕事をしていました。会計屋にとって、三月四月は地獄とも、お祭りとも言われます。決算処理に向けて、深夜に及ぶ残業や休日出勤が続きます。そんな時期、桜は美しく咲き、呆気なく散るのです。
私は、国立大学や国立研究所などを転々としてきました。それらの職場には、必ず、桜があるのです。国立大学では、伝票と格闘しているときに、学生たちの花見の馬鹿騒ぎが聞こえてきます。そのせいで、桜を観ると憂鬱になる癖がついてしまいました。
今、図書館に在って、年度末も平和でのんびりした時間を過ごしています。
それでも、なぜか春の気配が、私に愁いをもたらすのです。
昨日の診察で、抗うつ薬のジェイゾロフトが50mgから75mgに増えました。
面倒な私のたましいが、春に泣いています。