春愁

文学

 なんとなく、今日は休暇を取りました。
 激しい春の日差しに、気持ちがふさぎます。
 今日は見事に晴れて、気温は17度まで上昇するとか。
 完全に春愁の気にやられているようです。

 黛まどかという俳人は春愁をストレートに表現しています。

 代表的なのを、2句。

 春愁の サーフボードに 鰭(ひれ)三つ

 キャデラックより 春愁の 令夫人

 
後の句は良いですねぇ。

 お金持ちの奥様でも、いやだからこそ、春愁に襲われるんですねぇ。

 春そのものが持つ気配のせいなのか、あるいは学年暦や会計年度が4月1日を以って変わる国に生まれ育ったがため、そういう気配を強く感じるようになってしまったのか、どちらなんでしょうね。
 平成16年の精神障害を発症するまでは、それほど強く春の憂鬱を意識しませんでした。
 してみると病気のせいなんでしょうか。

 西行法師「 願わくは 花の下にて春死なん その如月の 望月の頃」と詠みましたが、私は春は嫌ですねぇ。

 できれば厳寒の時季、北国で死にたいものです。
 あまりの寒さに冷気は清浄を保ち、生命を保つのが難しいほどの寒気が襲う時季。
 これ以上は無理なほど部屋を暖めて、布団のぬくもりを感じながら。

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