栄枯盛衰

社会・政治

 今、17時30分。

 早くもひとっ風呂浴びて、焼酎のロックをちびちびやっています。
 世に苦しみは多かれど、わずかながら楽しみもあります。
 私にとっては、ひと時、面倒なよしなし事を忘れられる晩酌は、その一つです。
 もっとも、酔って眠っても、目が覚めれば、それら面倒事に追いまくられることはよく知ってはいますが。

 ニュースを見ていて、2つのことが興味を惹きました。

 一つは、民主党が公認を取り消した候補を応援した菅直人元総理の処分。
 離党勧告、あるいは除籍となる見込みのようです。

 ロシアの3頭立ての馬車になぞらえて、鳩山・菅・小沢の指導体制をトロイカとまで呼んでいましたね。
 3人全員が一度は民主党代表を務め、鳩山・菅にいたっては、総理大臣にまで上り詰めました。

 鳩山元総理は自らが立ち上げに参加した民主党を離れ、国会議員も引退しながら、今や日米にとって仮想的国と言っても過言ではない中国を利するような浮世離れしたことを言って喜んでいます。

 小沢元代表はなんだかよく分からないうちに民主党を離れ、国民の生活が第一、日本未来の党、生活の党と、数年の間に政党を作っては壊しを繰り返し、もはや過去の人になりながら、ミニ政党の党首で頑張っています。

 そして最後に残った馬もまた、民主党にはいられなくなるようです。

 私は結党時から民主党に何か胡散臭いものを感じ、あの民主党フィーバーの時も投票することはしませんでした。
 わずか3年数か月、政権の座に就いた結果、2大政党の一翼を担うはずだった政党が、もはや壊滅状態です。

 民主党政権の唯一の良かった点は、総理大臣は誰がやっても同じではないことを国民に痛感せしめたこと。

 長い自民党政権時代、総理なんて誰がやっても同じ、という文言をよく耳にしました。
 それが嘘であったと気付かせたのが、当の自民党ではなく、民主党であったとは、誠に皮肉なことです。

 二つは、財政破綻した米国デトロイト市の現状。
 かつて170万人もいた人口は70万人にまで激減し、ほぼ人が居なくなった郊外の住宅地の物件は、立派な一軒家がわずか日本円で3,900円。
 ちょっと贅沢な昼飯を食えば消えてしまうような金額で一軒家が買えるのに、治安の悪化から、買う者はいないそうです。
 治安の悪化は著しく、しかも警察は人件費削減のため人員を減らしたため、米国では通報から警官が駆けつけるまで平均11分のところ、かの地では50分以上もかかるとかで、犯罪者の検挙率はわずか9%まで落ち込んだそうです。
 さらに、デトロイト市役所退職者の年金を90%カットすることを検討中だとか。
 40年デトロイト市に勤務すれば月30万円ほど年金をもらえていたのが、月3万円になるというのだから、事実上年金では暮らせないことになります。

 ビッグ3と言われた米国の自動車メーカーがしのぎを削り、わが世の春を謳歌したデトロイト市といえども、安くて燃費が良くて故障が少ない日本メーカーに追われ、今では見る影もありません。
 GMが復活したとか騒いでいましたが、あれは米国政府が税制を優遇したりして保護したからに他ならず、現にわが国で米国製の自動車を見かけることはありません。

 驕れる者は久しからずとは言うものの、あまりにも短い期間に絶頂を極め、そして転落していった2つの組織を思うとき、世の非情を感じずにいられません。

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