桃の節句

文学

 今日は雛祭りですね。
 私には三つ下の妹がいたため、毎年この時期は7段飾りの豪華なお雛様を飾りました。
 あれ、飾るのも仕舞うのも大変なんですよねぇ。
 人形一つ一つが箱に入ってしますし、7段の段を組むのも疲れるし。
 それでも飾り終えると、ずいぶん華やかな気分になります。

 雛まつる 都はづれや 桃の月  与謝蕪村

 雛祭りを詠んだ句としては、完成度№1なんじゃないかと思います。
 都はづれでも、華やかな感じが出ています。

 すこし艶っぽいのを。

 消えかかる 燈(ひ)もなまめかし 夜の雛  大島蓼太

 元々女の子のお祭りですから、艶っぽい句がたくさんあってもいいんですけどねぇ。
 この句しか思い浮かびません。

 哀れを誘うのを。

 石女(うまづめ)の 雛かしづくぞ 哀れなる   服部嵐雪

 
子がいない女性の雛祭りを詠んで、哀調を帯びていますね。
 
 いずれも江戸時代に活躍した俳人の句です。
 並べてみると、同じ雛祭りを詠んだ句でも、様々な趣があることに気付かされます。

 じつは我が家にも、お雛様がいます。
 不二家のおまけでもらった、ぺこちゃんとぽこちゃんのお雛様です。
 我が家は毎年、ぺこちゃんとぽこちゃんでお雛様を祝うのです。

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