猪瀬都知事の辞意表明により、にわかに都知事選挙をめぐる話題が新聞やニュースをにぎわすようになりました。
過去よりも、近い未来を見ていなければ生きていけない、時間という実態不明の怪物に縛られた私たちの悲しい習性でしょうか。
主に新聞やニュースは、誰が立候補するのか、また、自民党や民主党は誰を担ぐのか、ということを主たる話題にしています。
それは当然のことだと思います。
都民も他の道府県民もそれが一番興味があるでしょうから。
しかし公的機関に勤務する私は、この時期選挙の準備を始めるとなると、東京都選挙管理委員会事務局及び23区や東京都下の市町村で選挙事務の応援に駆り出される薄給に涙しながら日々の業務に精励する職員たちの正月休みが心配です。
おそらく担当することになった者たちは、正月休みは無いんじゃないでしょうか。
選挙だけでなく、来年度予算編成の真っ最中でもあり、新知事が2月に新しい方針を出した場合、新年度予算は組めなくなるでしょう。
また、各種広報物も、新年は都知事の挨拶が巻等を飾るはずで、それもすべて差し替え。
どの部署もこの時期の辞任に参っているでしょうねぇ。
正月休みではありませんが、私は年に最低2回、3週間=21日の間、土日も含めて休みなし、しかもその間連日深夜までの残業を余儀なくされる部署にいたことがあります。
3年間、その部署でよく耐えました。
そういう変な機関は今のところ最初で最後ですねぇ。
しかも土日はサービス出勤で、残業代も三分の一くらいしかもらえませんでした。
それ以上残業代をだすと、労働基準法違反がばれてしまうので、要するに職場の犯罪を隠すために職員に無理を強いたのですね。
その時はまだやっと30歳になった頃でしたから、文句も言わずに激務に耐え、べつだんメンタルをやられることもありませんでしたが、今だったら職場を告発していたでしょう。
もっとも今は、社会も変わり、そのような無理を部下に強いることは出来なくなりましたが。
しかし1月下旬に告示して2月上旬に投開票となると、担当する職員、今頃気が重いでしょうねぇ。
猪瀬知事、せめてもう少し早く辞意を固めてくれればよかったのに。