歴史から学ぶ?

社会・政治

 今日から3連休。
 初日の今日微熱が出て家でゆっくり過ごしています。
 微熱と言っても、37度あるかないか。
 だるい程度のことです。
 市販の風邪薬を飲んで、それも改善されているので、コロナでは無いと思います。

 年明けの三日間、ひどく疲れました。
 好きな晩酌もやる気が起きず、素面で夜を過ごしました。
 それがかえって良くなかったのかもしれません。
 慣れないことはするものではありません。

 ロシアとウクライナとの戦争が起きるまで知りませんでしたが、ロシア正教や東方正教では、今がクリスマスなんだそうですね。

 昔の戦争では、クリスマス停戦というのがあったらしく、戦争にもお休みがあったそうで、ずいぶん牧歌的なものです。

 人間は歴史から何も学ばないということが歴史からは学べる、と皮肉ったのはヘーゲルでしたか。
 今の遠い国の戦争をみていると、そのとおりだと思います。
 少なくとも第二次大戦以降、大国がガチンコで侵略戦争を起こすことは無くなったと、私は本気で信じていました。
 認識が甘かったのですね。

 第二次大戦で戦勝国となった当時のソビエトは、約900万人もの犠牲者が出たと伝えられます。
 敗戦国の我が国が約300万人、ドイツが約800万人と言いますから、ソビエトの死者がいかに多かったかが分かります。
 元々兵隊や一般庶民の命が軽く扱われるお国柄と見えます。

 日露戦争時、皇軍とロシア軍が白兵戦を繰り広げている戦場に、ロシアは後ろから大砲をボカンボカン撃ちこんで、皇軍を驚愕させたと伝えられます。
 要するに味方もろとも敵を倒すという戦法で、ロシア兵にしてみれば背後から味方に撃たれるわけですから、たまったものではありません。

 以前観た「スターリングラード」という映画では、ドイツとソビエトの市街戦での激闘が描かれていましたが、そこでは、ロシア兵は二人に一丁のライフルしか渡されず、しかも逃げようとするソビエト兵を撃ち殺すためのソビエト部隊が待ち構えていて、衝撃を受けた覚えがあります。
 二人に一丁ということは一人は丸腰ということで、弾除けにでなれということでしょうか。
 丸腰の兵隊が逃げ帰ろうとするのも当たり前だと思いますが、そうすると味方から撃たれるのですから、兵隊は半狂乱になって戦いを続けたものと思います。

 不条理で知られる皇軍も、兵隊にそこまでひどい扱いはしなかったものと思います。
 特攻はさせましたが。

 その悪しき伝統は現在の戦争でも生きているのじゃないでしょうか。

 より多く殺害し、より多く破壊した国が勝利するのが戦争というものだと思いますが、ロシアに限ってはそうとも言えないようです。
 味方がどれだけ殺されようと、広い国土を利用して奥へ奥へと逃げ、敵の兵站が尽き、過酷な冬を迎えた頃に反撃するという戦法は、ナポレオンとの戦争でもナチとの戦いでも同じだったように思います。

 今、ウクライナは世界有数の軍事大国を相手にして、ずいぶん善戦しているものと思います。
 ロシア兵も大義の無い侵略戦争に加担させられて、疲れ切っているのではないでしょうか。

 プーチンが始めたこの戦争、いつ、どういう形で終わるのか、全く見えません。
 どんな形にせよ、独裁者にして侵略者となってしまったプーチン、歴史が彼をどう裁くかは、歴然としているように思います。
 どうか一日も早い停戦をと願います。