1981年に公開されるやスプラッター・ホラー映画のブームを巻き起こしたサム・ライミ監督の「死霊のはらわた」。
↓オリジナルです。
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このたび、サム・ライミは監督ではなく、製作総指揮ということでセルフ・リメイクを行い、同じタイトルで、ほぼ同じような内容の作品を世に問いました。
シンプルなストーリー展開に、ドバドバ血が出る目を覆いたくなるような残虐シーン、陳腐な理由付けなど、B級ホラーの王道は、オリジナル同様、しっかり守られています。
森の中の小さな小屋で、男女数名が滞在します。
その目的は、仲間の1人の女が薬物中毒から抜け出せないため、薬物が手に入らない状況下で禁断症状が納まるまで隔離しようということです。
もちろん、ジャンキー女も同意の上。
看護師の友人は大量の鎮静剤を用意して、禁断症状に備えます。
オリジナルでは単に若者たちが小屋に遊び来たという設定だったと記憶していますから、リメイクのほうが事情が複雑です。
また、オリジナルより登場人物の年齢が高いようです。
リメイクでは地下に鎖で封印された「死者の書」を見つけ、口に出して読んでしまった結果、それがたまたま死霊を蘇らせる呪文であったため、死霊が蘇って大活躍する、という展開。
オリジナルでは、「死者の書」とともにそれを音読したテープを発見し、それを再生してしまったことがきっかけだったように思います。
「死者の書」は古代メソポタミアで書かれた書物で、人間の皮に血で書かれた、悪霊と化した邪悪な死者についての本で、邪悪な死者に取り付かれた者を封じ込めるには3つの方法しかないとされています。
すなわち、
①生き埋めにする
②体をばらばらに切断する
③焼き殺す
のいずれかです。
この映画は小難しい理屈は抜きにして、遊園地のお化け屋敷を楽しむような気分で味わえばよろしかろうと思います。
↓リメイク版です。
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サム・ライミには、これからも一部良識的な映画ファンから毛嫌いされるホラー映画界のカリスマとして活躍して欲しいものです。