沈黙の町で

文学

 結局昨夜は全然雪が降らず、拍子抜けしました。

 そんな中、女友達二人と 山王パークタワーの中華料理屋で高級中華に舌鼓を打ち、二次会は隣接するキャピタル東急ホテルのメイン・バーでカクテルなどいただき、古い女友達と旧交を温めました。

 女友達のうちの一人は着物姿。
 もちろん私も。
 奇妙な3人に見えたことでしょう。

 夏と冬に開催してきた会を、今後は季節の良い春と秋に変えようと約し、別れました。
 この二人と一杯やるのはじつに愉快です。

 今日は静かに読書をして過ごしました。
 奥田英朗の長編「沈黙の町で」です。

 中学2年生のいじめられっ子が、ある時死体で見つかります。
 死因は転落死。
 自殺なのか、事故なのか、事件なのか。

 この件を巡り、いじめられっ子の母親、いじめっ子たち、いじめっ子たちの親、その他の生徒たち、警察、検事、新聞記者など、多くの視点でそれぞれの思いが語られ、少しづつ、真実が明らかになっていきます。

 人が一人死んでいるのに、わが子だけが可愛い親たち、責任逃れをする教師たちなど、人間の醜い真実が明らかにされていきます。

 この作者はどちらかというとユーモア小説を得意としますが、こんなシリアスな長編も書くのだなぁと、感じ入ったしだいです。

沈黙の町で (朝日文庫)
奥田英朗
朝日新聞出版


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