流行

社会・政治

 最近の流行は、事業仕分けですね。

 端から次々に各種事業にメスを入れて、お白洲よろしく金を削れの大合唱。
 事業を廃止するならともかくも、金を削ってなお、効率化して前と同じ成果を出せとは、あまりに酷。

 二十五年前の中曽根行革このかた、金は削減され続け、もはや現場はお手上げ状態。行政の現場では無駄と知りながら法令に縛られてやらなければならない仕事があまりにも多く、過重なサービス残業を強いられて病人やら自殺者やらを出す始末。
 よく民間ならそんなことは考えられない、とか言います。当たり前です。法令を遵守すると、無駄が生まれるように作られているのですから。法律を変えられるのは国会だけです。役人は、作られた法律に忠実に働くのです。

 憲法に明記された予算の単年度主義をやめて、ゆとりをもった思考や仕事をやりたいものです。

 しかしそれには憲法改正が必要。そうなれば自衛隊は軍隊なのか、という阿呆な神学論争が飛び出し、9条は唯一の神様の教えか、と見まごうばかりのアホダラ経が始まります。

 日本はすでに軍事大国。それを今さら未来永劫戦争はしませんなどと、まともな目があれば信じますまい。攻められればこれに対抗するのは当たり前。自衛もせずに虐殺されるような政策を、支持できるはずもありません。

 鰯の頭も信心から、と言いますから、信じたいのはわかりますが、日本は警察予備隊をもった瞬間から、神様は壊れています。

 米軍の核兵器持込とて当然のこと。日本に寄るからといって、どこぞに核兵器を下ろして来い、なんて、無茶な話です。

 そういう常識から考えれば、予算の単年度主義を改めるべきなのも、当然です。