今日は千葉市美術館に出かけました。
観に行ったのは、「浮世絵に描かれた子どもたち」展です。
正直、浮世絵にこれほど子どもに材を取った物が多くあるとは知りませんでした。
浮世絵と言えば、美人画、風景画、役者絵、春画などですから。
七五三の絵やら寺子屋の絵やら、悪戯する子どもの絵やら、ずいぶん多彩で、愛らしくもあり、憎たらしくもあり。
そういえばコクトーの小説に、「恐るべき子供たち」と言う作品があり、映画化もされました。
![]() | 恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫) |
中条 省平,中条 志穂 | |
光文社 |
![]() | 恐るべき子供たち [DVD] |
ジャン・コクトー | |
東北新社 |
純真なようで邪悪な思春期の子供たちを描いた作品で、多くの子供たちは彼らに共感したのではないでしょうか。
大人から見る子供と、子供が自己認識する子供というのはずいぶんかけ離れているのではないかと思います。
七つまでは神のうち、などと言って、体力が弱く、いつ亡くなってしまってもおかしくない、儚い存在ともされていますね。
今回の展覧会では、それら儚くも邪悪でいながら、どこまでいっても愛らしい、子供の矛盾に満ちた性が、存分に味わえたものと思います。