深酒

文学

 昨夜はいつもより早く飲み始めました。
 それはいいのですが、その場合、いつもより早く寝ないと、結果的に適量を超える酒を飲む羽目になってしまいます。

 昨夜、そろそろ飲むのをやめようかと思っていた19時半頃同居人が帰宅し、私が飲んでいるのを見て飲みたくなったらしく、私も付き合って飲み続け、結局17時30分頃から23時頃まで飲んでしまい、家飲みとしては何年振りかで深酒し、今朝は軽い二日酔いでした。

 それでも明日から月曜日まで高知出張のため、休むことが出来ず、しんどい一日となりました。

 我ながら懲りない愚か者です。

 でもそのせいか、今日は気持ち悪くて明日以降のことを不安がる余裕とてなく、精神的には落ち着いていたように思います。

 このまま飲み続けたら命を縮めるでしょうねぇ。

 酒豪、若山牧水は、朝2合、昼2合、晩6合の酒を欠かさず、たまに友人と飲むとそれ以上に飲んだとかで、いつか酒を止めなければ、と言い続け、結局やめることができず、43歳で亡くなってしまいました。
 今の私と同じ年ですね。

 飲むなと叱り 叱りながら母がつぐ うす暗き部屋の 夜の酒のいろ

 飲むなと叱りながら、飲みたがる倅のために酒をつぐ母というのは、限りない慈愛に満ちた存在なのか、それとも優しい虐待なんでしょうか。

 私はまだ、医者からは節酒しろとは言われていますが、断酒しろとまでは言われていません。
 それを良いことに、飲み続ける愚か者ゆえ、若山牧水の死に様は、私の将来を暗示しているようで怖ろしく感じられます。

 われとわが 悩める魂の 黒髪を 撫づるとごとく 酒は飲むなり

 これなんか、近頃の私の晩酌の気分に近いでしょうか。

 あ、まずいですねぇ。
 こんな記事を書いていたら、昨日深酒したのにまた飲みたくなってしまいました。
 もう17時を過ぎましたし。

 せめて、いつもより少ない量で我慢することといたしましょう。

若山牧水歌集 (岩波文庫)
伊藤 一彦
岩波書店


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