今日は珍しくエッセイを読みました。
大体において私は嘘八百を描いた物語を読むのが好きで、エッセイはあまり好みません。
まして学術書は20代の体力と知識欲が旺盛だった時期にしかほとんど読んでいません。
で、読んだエッセイ。
村上春樹が珍しく父親について綴った「猫を棄てるー父親について語るときー」です。

この作家が身内について語ることは珍しく、興味深く読みました。
兵隊に3度も取られながら生きながらえた父。
そして当たり前のように父と不仲になっていく一人っ子の村上春樹の物語が語られながら、運命のいたずらのように生き残った父と、大阪空襲を生き残った母が結婚して今の自分が存在するする不思議を描き出しています。
運命というよりたくさんの偶然が重なって現実が生まれると言う不思議さを壮大な筆致で描いて見せます。
エッセイというより、哲学書のような趣です。
是非ご一読ください。
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