生誕祭、ホラーでお祝い

映画

 今日は私の44歳の生誕祭。
 まことにおめでたいことです。
 用も無いのに休暇を取りました。

 今では44歳などまだ中年ですが、終戦後数年間の日本人の平均寿命は50歳くらい。
 その時代だったらもう老人ですね。
 還暦を盛大に祝うのも、昔は還暦まで生きながらえるのが困難だったからかと推測します。

 子供の誕生日のお祝いは成長を寿ぐため。
 一方中高年の誕生日は、よくぞ死なずにこれまで生きてこられました、という長寿を寿ぐために相違ありません。

 私が独り自宅でおのれの生誕祭を祝う方法といえば、言わずと知れたホラーDVD鑑賞でなければなりません。

 午前中、「恐怖ノ黒電話」という安っぽいタイトルに惹かれ、鑑賞しました。
 これがタイトルとは違ってなかなかの佳作でした。
 恐怖のみならず、時空のゆがみというSF的要素を取り入れて、飽きさせません。
 当たりだったようです。

 まずは予告編をご覧ください。



 古いアパートに引っ越してきたメアリーは暴力夫と離婚調停中。
 独り暮らしのアパートには、古い黒電話が設置されています。
 謎の女から、頻繁に電話がかかってきます。
 しかも謎の女は、今は1979年だと言い張ります。
 やがて、1979年にアパートに住んでいた女だということが判明します。
 しかも、1978年にその女が悪意を持った行動を起こすと、未来である今が変わってしまうのです。
 厄介なことに変わってしまったことに気付くのは、メアリーだけ。
 昨日まで庭いじりなどをしていた管理人を、1979年に殺害したところ、管理人がいないのに気付いたのはメアリーだけで、その他のアパートの住人は元々管理人などいない、と言うのです。
 謎の女は未来を変えることができるのに対し、メアリーには未来を知っているという強みがあります。
 1979年にボウリング場で大火災が発生し、多くの人が亡くなったことを知ったメアリーは、電話口で言葉たくみにその時間帯にボウリングへ行くよう勧めます。

 SFのタイムトラベル物では必ず問題になるタイム・パラドックスのことがほとんど無視されているのはホラーが主だからでしょうね。

 タイム・パラドックスでよく例に挙げられるのが、成長した男が、自分が生まれる前の両親を殺害したらどうなるか、という命題です。
 両親を殺せば自分は生まれないはずで、自分が生まれなければ両親は殺害されることはない、という矛盾ですね。
 一般にパラレル・ワールドと呼ばれる多重世界を設定することによって説明されますが、無理目な感じは否めません。

 タイトルの安っぽさを馬鹿にせず、ご覧になることをお勧めします。

恐怖ノ黒電話 [DVD]
ラシェル・ルフェーブル,スティーヴン・モイヤー
松竹

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