風邪薬を飲んで午前中横になっていたら、尖鋭な頭や節々の痛みは、緩和されてきました。
しかし痛みというもの、たかが風邪くらいでこんなに辛いのですから、大怪我をしたり、大病を患ったりしたら、私なんか耐えられないんじゃないでしょうか。
うつ状態で、腹の底に巨大な黒い塊がたまっているような、不安でしんどいのも辛かったですねぇ。
しかも傷や風邪と違い、それは何ヶ月も、時には何年も続くのですから、うつ病患者に自殺が多いのも道理です。
欧米にはペイン・クリニックという、痛みを取るのが専門の診療科目があるそうですね。
病気が治らなくても、痛みがとれればずいぶんと人間らしい生活を味わうことができ、何事も合理的な欧米人らしいところです。
その歴史は古く、ある西部劇で、年をとった腕利きのガンマンが癌を患い、治癒は不可能と医者に言われてモルヒネとウイスキーを混ぜた痛み止めを飲みながらさる未亡人とデートを楽しんだり、古い因縁のあるギャング集団に襲われて返り討ちにしたり、癌患者とは思えない活躍を見せていました。
命のやりとりまでできる必要はありませんが、老いらくの恋を楽しむのに、痛み止めは必須でしょう。
わが国にも、まだまだ少ないペイン・クリニックが普及してほしいものです
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塩谷 正弘 | |
マキノ出版 |