盗人

社会・政治

 中国政府に言わせると、尖閣諸島は日本が盗んだんだそうで。
 そうすると日本は盗人。

 100年前、世界は盗人だらけでした。
 大英帝国をはじめとして、フランスもオランダもドイツも、米国も。
 わが国は少し遅れて盗人の仲間に入りました。
 当時は盗人になるか、盗人の餌食になるか、どちらかしかありませんでしたから、わが国としては盗まれるくらいなら盗むほうをえらんだというわけで。

 しかも明治中ごろくらいまでは、わが国は新人の盗人が先輩たちと肌の色が違うのが不安で、清国や朝鮮にも近代化を成し遂げてもらって、一緒に盗人になり、白いやつらばかりの盗賊の世界を変化させたいと本気で願っていました。

 勝海舟などは明治維新が成し遂げられた後、必ず朝鮮でも清国でも同じような改革が行われると信じ続け、明治30年代、「そろそろ起きそうなものだが」と言って亡くなりました。

 わが国は清国や朝鮮への片思いを諦め、一人、白い先輩たちと互角に渡り合っていく覚悟を決めて、朝鮮を併合し、台湾を分捕り、清国の虫食い戦にも参戦し、北は樺太まで分捕りました。

 そのわが国、国家レベルでは盗みに血道をあげていましたが、庶民レベルはいたって馬鹿正直で、東日本大震災では暴動・略奪が起こらなかったばかりか、落し物として警察に届けられた金品の額が何十億円にも及び、諸外国を驚嘆せしめました。

 また、ある外交官は都内某レストランで、前回利用した時のお釣り数十円をテーブルにお忘れでした、と言って返却されたことを、どこにこんな馬鹿正直な国があるか、と驚きをもって記事にしています。

 しかるに、他国を盗人呼ばわりする中国は、世界一位のパクリ大国。
 知的財産という概念が理解できないのかどうか知りませんが、パクッておきながら他国の本家企業より先に特許を取り、本家をパクリ呼ばわりして恬として恥じないその姿は、愚かというよりあまりに立派で、尊敬の念すら覚えます。

 中国は領土問題をからめて経済制裁をちらつかせますが、是非やってほしいですねぇ。

 中国が日本に輸出しているのは格安の衣料品やパクリ商品など。
 しかも日本製のミシンがなければ衣料品も作れず、日本製の部品を輸入しなければあらゆる工業製品を作ることもできません。

 規模のうえでは中国はわが国よりも多くの物をわが国に売りつけていますが、質を考えれば両国の貿易が滞って打撃を受けるのがどちらかは火を見るより明らか。
 現在、中国は自動車生産数世界一を誇っていますが、日本の部品を買って組み立てているだけのこと。

 しかも数年前、中国はレアアースの輸出を制限してわが国を苦しめましたが、その後わが国は着々とリスクの分散化を図り、レアアースの輸入先は多岐に渡ります。

 今、向こうから経済制裁をやると言ってきているのですから、こんなチャンスはありません。

 中国が経済制裁を発動したなら、ただちに対抗措置を取りましょう。
 素晴らしい効果が生まれるものと思います。


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