盛り

精神障害

 世の中には、その時々の時分の華を咲かせる言葉に、「娘盛り」とか、「働き盛り」とかいう言葉がありますね。
 その時々に応じた、年相応の経験をすることは、重要なことだと思います。
 例えば私は、16歳のときにくだらないことで補導され、それまで成績が500人中250番くらいだったのが、一念発起して勉強し、8番まで上がったことがあります。
 仕事もそう、恋愛もそう。時分の華というものは、確かにあると思います。

 私は、35歳で精神病を発病しました。その後病気休暇と復職を繰り返し、現在、40歳で、病気休暇中です。
 いわゆる、「働き盛り」とか「男盛り」という時分を、丸々、精神病との闘いに明け暮れました。
 そのため、多くの同輩や後輩が昇任していくなか、私はそれをぼんやりと見ているしかありませんでした。
 私は発病前、優れた事務処理能力を発揮し、私自身も、周りも、人に勝れて昇任していくものと思っていました。
 しかし、現実は、昇任もせず、障害者となって、職業訓練を受けようという有様です。
 私はただ、人並みに、平凡に生きたい。
 人より偉くなろうとは思いません。
 ただ普通に、時分の華を咲かせたい。