破滅への恋情 「あさきゆめみしー八百屋お七異聞ー」

その他

 昨夜、つけるともなくテレビをつけたら、妙な感じがする時代劇を放送していて、思わず見入ってしまいました。
 なるほど、最後のテロップを見たら、脚本ジェームス三木とあります。
 この人のドラマ、面白いのですよねぇ。

 ドラマは「あさきゆめみしー八百屋お七異聞ー」というタイトルであることも知りました。

 八百屋お七と言えば井原西鶴の「好色五人女」に取り上げられた実在の少女ですね。

新版 好色五人女 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)
井原 西鶴,訳:谷脇 理史
角川学芸出版

 

好色五人女―マンガ日本の古典〈24〉 (中公文庫)
牧 美也子
中央公論新社

 お七の家は大火で焼け出され、お七は親とともにお寺に避難。
 寺での避難生活のなかでお七は寺小姓生田庄之介と恋に落ちます。
 やがて店が建て直され、お七一家は寺を引き払いますが、お七庄之介への想いは募るばかり。
 そこでもう一度自宅が燃えれば、また庄之介がいる寺で暮らすことができると考え、庄之介に会いたい一心で自宅に放火してしまいます。
 火はすぐに消し止められましたが、お七は放火の罪で捕縛されて火あぶりに処された、と伝えられます。



 ドラマでは、少々(とう)が立っていますが前田敦子お七を演じて、不気味な迫力があります。

 最近、「クロユリ団地」というホラー映画に主演していて、なかなか芸達者だなと、思いました。

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前田敦子,成宮寛貴,勝村政信,田中泰生,高橋昌也
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 AKB48のセンターという過去の名声がこれからの芸能活動にマイナスに働くのではないかと思っていましたが、女優としてやっていけそうです。

 世の中に狂気染みた恋心を抱く者が存在することは知っています。

 また、最も早い時期では小学五年生、最近では37歳の時に、それを私にぶつけてきた女性がいて、私は黙殺しました。

 子供の頃はどうしてよいかわからなかったため、37歳の時は相手が一回りも下だったために相手にする気が起きなかったのと、同居人との安定した暮らしを壊したくなかったためです。

 私には狂気じみた強い恋情というものが、実感として理解できません。

 もちろん、薄い恋心を抱くことはありますが、破滅に向かって突き進むような強烈な恋心がどこから生まれるのか、それはどういうものなのか、全くその心性が分からないのです。

 周りを見渡すと、激しい恋愛の末結婚した夫婦よりも、適当なところで手を打った感じが漂う夫婦のほうが上手く行っているように感じます。

 多分激しすぎる恋情が結婚によって急速に冷めたり、あるいは恋情が続いている場合には嫉妬心となって相手を疑ってみたりするのではないかと推測します。

 そういう意味では、最初から条件闘争のようなところがあるお見合い結婚が一番良さそうです。
 相手に期待しない分、失望もしないでしょうから。

 恋に限らず、怒り、憎しみ、悲しみなど、人間が持つ情があまりに強すぎると、それは凄まじい力を発揮するように感じます。

 私はそうした人間の激しい情に最も強い恐怖を覚えます。

 だからこそ教育においては、常に冷静でいられるような人間を作るべく、努力すべきでしょう。

 さて肝腎のドラマ、来週の木曜日、私は観ちゃうんでしょうかねぇ。

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