一時期テレビのバラエティー番組で活躍していた西アフリカの小さな国、ベナン共和国出身のゾマホン氏が駐日ベナン大使に任命されたそうです。
日本でのテレビ出演や著書での収入を、ことごとく故国の小学校建設にあて、自身は極貧生活に甘んじている姿が評価されたようです。
子どもの頃、ゾマホン氏は日本という国を、今でもちょんまげに刀を差した侍が闊歩しながら、しかもこれといって資源もないのに驚異的な経済発展を遂げた変な国、と思っていたそうです。
日本への興味を強く持ちながら、当時ベナン共和国には日本大使館もなく、日本に留学するルートもなかったことから、まずは中国へ留学したそうです。
中国で日本人留学生を何人も知り、同じような顔をしていながら、中国人とは全く異なる日本人の精神性に打たれ、日本留学を決意したそうです。
日本人は、友人がどう感じるかを何よりも慮り、中国人は友人が自分にどんな利益をもたらすかを考えるのだとか。
駄目もとで友人の日本人留学生に頼み込み、その親に保証人になってもらって日本留学をはたしたそうです。
この時も、見ず知らずの自分の保証人になってくれたことに驚愕したとか。
日本は何しろ物価が高く、バイトを3つも掛け持ちしながら日本語学校に通い、縁あってテレビに出るようになったそうです。
当時、日本では年功序列はやる気を失くす悪い制度で、実力主義を取り入れるべきだ、という論調が盛んでした。
そんな時、彼は年功序列を評して、凡人でも真面目に働けば少しずつ給料が上がり、おかげで結婚したり家を買ったりできる素晴らしい制度、と反論していたのを思い出します。
彼は日本にあってベナン共和国に無い物は何かと考え、それは義務教育であると思い至り、初等教育を充実させるべく、稼いだ金で次々と小学校を建てたんだとか。
稼いだ金を懐に入れず、故国発展のために遣ったという点、最初から中国人よりも日本人に近い心性を持っていたのでしょうね。
今、大使公邸に住んで、広くて落ち着かないと嘆いているそうです。
日本では四畳半一間のアパートにしか住んだことはなく、いつでも帰れるようにそのボロアパートを借り続けているそうで、なんとも欲の無い人です。
バラエティー番組では下手な日本語で必死にしゃべる姿が滑稽な感じがして、安っぽいお笑いタレント扱いでしたが、実は真面目に故国の発展とわが国との友好を考えていたのですね。
このような人を駐日ベナン大使に任命したベナン共和国に敬意を表します。
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