春眠暁を覚えずといいますが、最近、眠くて仕方ありません。
うつになると不眠になる人と過眠になる人がいますが、私は後者です。
単に春の眠気なのか、軽いうつ状態にあるのか分かりませんが、最近は憂鬱感が強くなってきました。
年度末にはよくあることですが。
そこで今日は読書をしたりDVDを観たりしてのんびりと静養しました。
DVDは「私はゴースト」と言う映画を観ました。
これ、なかなかの掘り出し物でした。
悪魔祓いや除霊や交霊術を描いた作品はたくさんありますが、幽霊の目線だけで描かれた作品は初めて観ました。
名作「アザーズ」も、幽霊目線で描かれていますが、現実に生きている人も登場します。
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ところがこの作品には、霊媒師の声が登場するだけで、映像では、幽霊しか現われません。
衣装から言って19世紀でしょうか、大きな家で一人暮らしをする美少女の日常が繰り返し淡々と描かれます。
そこにある時、声が聞こえます。
エミリーを除霊して欲しいと現在その家に住む家族から依頼された霊媒師の声です。
最初エミリーは拒絶しますが、少しずつ受け入れていきます。
しかし、重大な問題が発生。
エミリーは凶悪な男の人格を併せ持った二重人格者だったのです。
霊媒師は男の霊とエミリーの霊、どちらをも救い出そうと試みます。
映画は除霊の最終盤、成仏が成ったのかどうか分からないまま、唐突に終わります。
これは悲しい運命を背負った少女の霊の救済の物語でもあります。
画面には品格が漂い、恐怖シーンですら美しい、ゴシックロマンに仕上がっています。
名匠、スタンリー・キューブリック監督を彷彿とさせる映像美です。
私はこの怖ろしくて美しい映像に、酔いしれたのです。
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