戸川純や筋肉少女帯など、狂気じみた歌で一部の人々から熱狂的に支持されたミュージシャンらが絶賛しているのが、神聖かまってちゃんです。
男の子でも女の子でもないという意味か、の子と名乗る境界性人格障害を患うカリスマ的な作詞作曲・ボーカルを担当する青年を中心に、この世を呪い、毒を吐く歌を連発しています。
それはおじさんから見れば、幼稚としか言い様がありませんが、おじさんはかつて少年であった頃の記憶を鮮明に持っているため、の子がやっていることに深い共感を覚えます。
の子が抱えるあまりにも深い心の闇と、それゆえの生きづらさを思うとき、私は涙を禁じ得ません。
それは何も、私が精神障害者だからという理由だけではありますまい。
思春期に闇を覗き込み、それに足をすくわれた経験がある者なら、誰もが涙なしには聞けない曲群であろうと思うのです。
名曲だとは言い難いですが。
例えば以下の「グロい花」
当然毒を吐くべき部分で、「どうでもいいんですけどね」というフレーズを繰り返すあたり、どうでもいいわけでは決してないことが、切ないくらいに伝わってきます。
このような曲を歌っている限り、熱狂的なわずかなファンはつくでしょうが、広く売れることはないでしょうね。
でも多分、一部の小生意気な少年少女には大いに受けるのではないかと思います。
すっかり社会の垢にまみれたおじさんも、少年に帰って、神聖かまってちゃんの歌を聴き、なんと切ない歌を歌うのだろうかと思います。
私が神聖かまってちゃんのなかで最も好むのが、「友達なんていらない死ね」です。
この曲、じつは淡い恋心が同じ精神科に通う少年と少女の間に芽生えていることが分かります。
そしてほとんど会話を交わすこともないままに恋情を募らせながら、少年は精神障害のためか、タンバリンで首を吊って死んでしまうのです。
曲調を考えると逆説的に感じるかもしれませんが、これほど切なくて淡いラブ・ソングを、他に知りません。
私が中年サラリーマンに相応しくないピュアな精神を隠し持っているのか、あるいは精神障害者ゆえのゆがんだ趣味なのか分かりませんが、注目すべきバンドだと思うのです。
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