精神障害者の寿命

精神障害

 よく慢性的な精神疾患を抱えている人は短命だと言われます。
 医学的な裏付けは無いのだそうですが、医師によっては精神疾患が無い人と比較して、平均寿命が20年も短いとする人もいるそうです。  
  仮に日本人男性の平均寿命が80歳だとすると、私は60歳くらいで死ぬ計算になります。

  現在私は53歳ですが、60歳で死ぬような気はしません。

 私は双極性障害患者ですので、双極性障害に限って考えてみたいと思います。

 まずは自殺リスク。
 自殺というとうつ病患者に多いイメージですが、双極性障害はうつ状態と躁状態、それに安定期を繰り返す病気ですので、うつ状態での自殺が多いものと思います。

 次に精神病薬を長年服薬し続けるために健康を害するとする説。
 これは医学的にその因果関係は立証されていませんが、私が毎日飲んでいる薬の種類や量の多さから見ても、あり得ることだと思います。 
ただし、どの薬がいけないのか、あるいはどの薬とどの薬の相性が悪いのかなど、分かっていないことが多く、症状に合わせて薬が増えていく傾向にあるのは身に覚えがあり、しかしそれは医師の処方ですので、患者としては医師の処方を破って勝手に減らしたり飲まなかったりすることは出来ません。

 それをやってしまっては、医師が考える治療方針を患者が拒否していることになりますから、治療にならないと言っても過言では無いでしょう。
 精神病に知識が少ない人は「良くなったら薬なんて止めちゃえばいい」なんて言ったりしますが、それが一番危険なことです。
 病気を悪化させたり再発させたりすること必定です。
 服薬治療は専門家である医師とともに考えていくべきだろうと思います。

 睡眠不足によるとする説。
 多くの精神障害者は不眠に悩まされます。
 私は躁状態が激しかった頃、酒を呑んでも睡眠導入剤を飲んでも全く眠くならず、一晩中パソコンの前に座ってネットや動画を見たり、書き物をすることがよくありました。
 睡眠は肉体の休息はもちろんのこと、脳を休ませて健康を維持するためには必須のものです。
 「睡眠不足で死んだ人はいない」、という物言いをする人がいて、それはそうなのでしょうけれど、少しづつ、健康を害していくであろうことは簡単に想像できます。
 私の場合うつ状態では過眠になり、躁状態では不眠になるので、その落差の激しさから、睡眠は重要だと痛感しています。

 過度の飲酒や薬物によるとする説。
 これは言わずもがなかと思います。
 連日大酒を飲んだり、違法であれ合法であれ意識の変容を求めて薬物を接種し続ければ、アルコール依存や薬物依存になることは明白で、寿命を縮めること間違いありません。

 遺伝によるとする説。
 精神疾患は遺伝によるものが多いと言われます。
 それならば遺伝による短命ということも十分に考えられるでしょう。
 しかし私の親類縁者に双極性障害を患ったという人は見当たらないので、あまり考えなくても良いかもしれません。

 上のように考えてみると、精神障害者がみな必ず短命かどうかは別にして、短命になる要素は色々あるんだと思います。

 私の場合、酒の飲みすぎが問題です。
 肝臓も若い頃に比べると数値が悪化しています。

 60歳で死んでしまうのならそれはそれで仕方のないことですが、できれば 健康な人の平均寿命と同じくらいは生きていたいと願います。