私はこのブログで、政治や社会的事件のことを書き連ねていますが、藤原定家の「名月記」を読んでいて、つくづく修行が足りぬわい、と実感しました。
「名月記」に、次のような件りがあります。
世上の乱逆追討、耳に満つといえども、これを記さず。紅旗征戎、わが事に非ず。
源平の合戦が始まった頃の言葉です。
藤原定家といえば、「新古今和歌集」を編んだ当時一流の歌人。
京のみやびに生きた人です。
その彼が、世の中の政治的なことは耳に入ってきても、自分には関係がない、というのです。
ただの腐れ公家ではなく、気骨のあった人と見えます。
私も彼に倣って、世の中のことなど知らぬ、と言ってみやびの世界に生きたいものですが、所詮は貧乏サラリーマン。
なかなか高踏的な態度で生きていくことはできないのです。
「新古今和歌集」を文庫で読もうとすると、今まで岩波文庫しかありませんでしたが、これは注や訳がなく、素っ気無いものでしたが、近頃角川ソフィア文庫から出たものは、解説つきで面白いですね。
近頃古典というと角川ソフィア文庫にはまっています。
古典の入門書としてお勧めの文庫です。
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