臥薪嘗胆

社会・政治

 近頃テレビをつければTPP、新聞を開けばTPP、猫も杓子もTPP。
 そんなに重大なこととは私には思えません。
 TPP参加交渉に連なる国を見れば、米国以外は経済規模がごくわずか。
 日本がもし参加したら、TPP10カ国のGDPの95%を日米で占めることになります。
 ほとんど日米の思惑がすべてと言ってよいでしょう。

 農業が壊滅するとか保険診療が崩壊するとか、色々マイナスのイメージがありますが、私はそれでも、参加交渉には参加すべきだと思っています。
 参加交渉に参加したらもう抜けられない、と言うひとがいますが、そんなことはあり得ません。
 強い国家意思で、このような状況ではTPPに加盟できない、とはっきり意思表示すればよいのです。

 交渉のテーブルにつき、わが国に有利な条件でのTPP加盟を模索し、いよいよダメなら加盟を見送る、という覚悟で交渉に臨まなければなりません。

 そのほか中国は日中韓+アセアンの経済圏を模索しているやに聞き及びます。
 これは鳩山元総理が打ち上げた東アジア共同体構想と似ています。
 古くは、大東亜共栄圏が元祖でしょう。
 要するに東アジアにブロック経済圏をつくろうということでしょう。
 わが国はこれに乗るわけにはいきません。

 なぜなら、主導しているのが、共産主義国家だからです。

 それに安全保障を米国に頼りながら、経済は専らアジアの大国に頼るのでは、米国の信頼を失い、ひいては米軍が撤収して、核武装も含めた日本の自主防衛を考えなければならなくなりかねません。

 現在のわが国の状況に鑑みて、悔しくても米国主導の自由貿易、グローバル経済の片棒を担ぐ以外に繁栄を謳歌する道はありません。

 亡き昭和陛下も敗戦の時、「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」復興に邁進しようと述べられました。
 軍事的には完全にわが国は米国の属国です。
 軍事的に属国ということは、その他あらゆる分野においても、米国の意向に沿った行動しかとれないのです。

 いつか、在日米軍にお帰りいただいて軍事的に完全に独立し、核武装もし、自主防衛が成った暁には、その時こそ、わが国は真なる独立国として、世界に対することができるでしょう。
 大きな戦で敗れた場合、負けた側が完全な独立を勝ち取るまで、100年や200年はかかります。
 それは歴史が証明しています。

 今は心中深く臥薪嘗胆を期しながらも、米国に追随するほか、わが国が生きる道はありません。

十八史略 (講談社学術文庫)
竹内 弘行
講談社
臥薪嘗胆の日々―焦燥と挫折の中から生まれるニューリーダーたち
ばば こういち
インターメディア出版

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