コリン・ウィルソンの「至高体験」を読みました。
至高体験とは、『健康人における、精神的エネルギーの奔出』だそうです。さらに、『美的・宗教的経験の極致に経験する』のだそうです。
コリン・ウィルソンは目の付け所が良いというか、他に研究者がいない分野ばかり開拓して、現代の知的巨人になっていますが、逆に、胡散臭いと感じる人も多いと思います。
躁うつ病の私には、至高体験なるものと、躁状態がいかに異なるのか、よくわかりません。至高体験のつもりが、精神科医に言わせれば、単なる躁状態で、躁を抑える薬を処方されてしまった、ということだってあり得ます。
「健康人における」と言っても、何をもってそれを担保するのか、不明です。
論旨は明快で分かりやすく、面白く読めるうえに、考え方がポジティブですが、私は眉に唾をつけて読みました。
![]() | 至高体験―自己実現のための心理学 (河出文庫) |
Colin Wilson,由良 君美,四方田 犬彦 | |
河出書房新社 |