松木農林水産政務官が小沢議員への党員資格停止処分を不服として、政務官の職を辞するそうですね。
日本は平和ですねぇ。
有能な政治家がサル山のボス争いのようなことを繰り広げても、別段問題ないんですねぇ。
格差社会だとか、新卒内定率の下落だとか、少子高齢化だとか、若者の内向き志向だとか、新聞を開いてもニュース番組を見ても日本は底なし沼にはまりこんだかのような錯覚に陥ります。
しかし日本には言論の自由があり、選挙があり、中国に抜かれたといっても200以上国があるなかで日本のGDPは世界3位。
スラム街はなく、街は清潔で、子どもに売春を強要して小銭を稼ぐ親もまずいないし、臓器を売るやつも滅多にいません。飢え死にする人もまずいないでしょう。
ホームレスでさえ炊き出しなどを利用すれば飯が食えるし、文字が読めない人はほとんどいません。
日本が世界から関心を持たれなくなったのはむしろ良いこと。
なぜ関心が向けられていたかと言うと、戦前はロシアを破って有色人種でただ一国だけ植民地を持つ帝国主義クラブの一員になり、昭和に至って米英に刃向かったからだし、高度成長期からバブルにかけては外国の不動産を買いあさり、強い円を手に世界中の観光地に傲慢な日本人が見られたからでしょう。
要するに、目に余る困ったちゃんだったということ。
今、世界の困ったちゃんは中国が引き受けてくれて、そのせいで中国は世界から注目を浴び、日本は成熟して安定した国と見られるようになったから、日本に対する関心は相対的に薄れたというわけ。
イランやらイラクやら北朝鮮やら、今で言うとリビアやら、世界の不安定要因になっている国や、常識外れな行動をする国が注目を浴びるのは人の世の常。
機密文書によれば佐藤栄作元総理はわが国は核武装して超大国への道を歩むべきだと考えていたそうですが、それはいかにも無茶というもの。
七つの海を支配した太陽の沈まない帝国、大英帝国だって、植民地を失って、国力はすっかり落ち着いてしまいましたが、だからといって彼らが毎日毎日昔日の栄光を思い出して落胆しているわけではありますまい。
その時々の状況下で、良かれと思う行動を取るしか術はなく、結果は甘んじて受けなければなりません。
戦後、わが国は自国の悪いところを過大に、良いところを過小に見る癖がついてしまったように思います。
日本は世界に200以上ある国の中では安全で清潔で豊かで住みよいほうであることは間違いないでしょう。
まずはその現状に感謝して、この時代の日本国で生きていることを喜びましょう。
その上で、楽観的に問題を解決していきたいものです。
駄目だ駄目だ、と言っていたら、国民こぞって心を病んでしまいますよ。