蕪村秀句

文学

 水原秋桜子の「蕪村秀句」をぱらぱらとめくりました。
 私は、与謝蕪村の句を深く敬愛しています。
 芭蕉のような求道的な姿勢にも惹かれますが、私自身が怠け者のためか、蕪村のような、遊び心と憂愁を秘めた句により強く惹かれます。
 四季のなかから、一つずつ、とくに好む句を選んでみました。
 極めて困難でしたが。

 春 「ゆく春や おもたき琵琶の 抱ごころ
 
 夏 牡丹散て 打ち重なりぬ 二三片
 
 秋 「中々に ひとりあればぞ 月を友」
 
 冬 うづみ火や 我かくれ家も 雪の中