昨日なんだか奇妙な記者会見が行われていました。
プロ野球、読売の清武球団代表が、球団会長で読売新聞グループ会長の渡辺恒雄氏を批判する声明を発表する、というもの。
変な話ですねぇ。
清武代表と渡辺会長は同じ組織の上司部下。
通常組織内で上司が暴走したら部下はそれを諌めるべきですが、それは組織内部で行われるべきこと。
監督官庁の文部科学省を会場に新聞記者やテレビ局を集めて行うような大事件ではありません。
読売球団が組織的に野球賭博に関与していたとか、明白な不正行為があったわけではありますまい。
それともあのナベツネ爺が怖くて直接話ができず、読売球団の人気を頼りにマスコミという外圧を使ったのでしょうか。
やり方としては下の下、まったくの下策です。
苦手だろうと怖ろしかろうと組織で上司を諌める場合、それなりの作法があります。
まずは自分よりは上だけど問題上司の部下にあたる人に相談し、それで駄目なら直接の対話を求め、それでも駄目ならストでも訴訟でも起こせばよいのです。
それをいきなり記者会見とは、新聞記者出身者だけに、記者会見というものの持つ力を過大評価していたとしか思えません。
あんなやり方をしたのでは、ことの理非を度外視して、世間はナベツネ爺に同情しちゃいますよ。
私自身、職場のトップを相手に弁護士を立てて謝罪と補償を要求し、それが通ったことがありますが、そこにいたるまでには1年以上に及ぶ長くて面倒くさいプロセスがありました。
まず人事担当課長に相談し、その上の部長に相談し、最後にトップと話し合い、どうしても相手が折れないと分かったとき、初めて弁護士を立てたのです。
しかも弁護士を立ててくれ、と言ってきたのは当のトップです。
もう面倒くさくて代理人にすべてを投げ出したくなっちゃったのでしょうねぇ。
おかげで職場の顧問弁護士はもうかったでしょう。
今回の記者会見、おバカな上司に対する最悪な対処として、勉強になりますねぇ。
にほんブログ村
↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!