警官のストライキ

社会・政治

 2014年のサッカー、ワールド・カップ開催地のブラジル、サルバドルで地元警官の一部が賃金アップを求めてストライキを敢行中だそうです。
 しかも一部警官とその家族が州議会を占拠し、州知事が6.5%もの賃上げを提案しているにも関わらずこれを拒否、立てこもりを続けているそうです。

 当然、ブラジルでも警官にはスト権がありませんが、そんなことは関係ないようです。

 怖ろしいことに、スト開始約一週間で、昨年同時期の倍以上にあたる115件もの殺人事件が発生、治安は極度に悪化しているようです。
 すると、なんとなく頼りなさそうに感じられるブラジル警察にも、十分な存在意義があったということですねぇ。
 ヘンな方法で自分たちが必要とされていることが証明されてしまったわけですが、それを見かねてストを止める、ということにはならないようです。

 ブラジル政府は軍隊を派遣して治安維持に努めてはいるものの、違法行為である警官のストを強制排除しようという気はないようです。

 なんだか羨ましいような気がしますねぇ。

 わが国では国家公務員の給与を8%近く削減するという話が出回っています。
 しかし、公務員には認められていないスト権などの労働基本権を代替措置として付与しよう、という話には反対論者が多いようです。

 今年度の人事院勧告は給与微減でしたが、8%を国会で通すためか、これは実施されませんでした。
 人事院勧告が実施されないのは異例中の異例です。
 しかもわずかとはいえ、給与を減らせという勧告にも関わらず。

 人事院は労働基本権が制限されている国家公務員の権利を守るため、内閣から独立した機関として設けられ、バブルの頃には毎年給与大幅増の勧告が出され、景気が悪化すると微減の勧告が出て、おおむね社会の経済状況に連動して、常識的な給与となるよう調整してきました。
 その人事院の勧告が無視され、内閣と国会によって恣意的に国家公務員の給与が決められたうえ、労働基本権さえ認められないのでは、労働基本権をすべての労働者に認めた日本国憲法に明らかに違反します。

 わが国の国家公務員は大人しいですねぇ。
 統計によれば、国家公務員の一割が過労死の目安を超えた残業をしているそうですね。

 ブラジルの警官のように、そんなの関係ねぇとばかり、ストライキでも起こしたら面白いでしょうにねぇ。

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