贖罪

文学

 昨日は湊かなえの「贖罪」を読みました。

贖罪 (双葉文庫)
湊 かなえ
双葉社

 田舎の小学校で、東京から転校してきた女児が強姦されたうえ、殺されてしまいます。
 一緒に遊んでいた4人の女児は犯人を目撃しただけでなく、短い会話を交わしています。
 しかし、4人はどうしても犯人の顔を思い出すことができません。

 それに怒った被害者の母親は、4人にひどい言葉を投げつけます。

 あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。

 この言葉に激しい衝撃を受ける女児たち。

 15年後、4人それぞれの独白、さらには被害者の母親の独白という形で物語は進みます。
 そして、4人ともが、怖ろしい事件を引き起こすのです。

 このスタイル、映画化された名作「告白」によく似ています。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊 かなえ
双葉社

 

告白 【DVD特別価格版】 [DVD]
松たか子,岡田将生,木村佳乃
東宝

 そして、最後に明らかになるあまりにも過酷な犯人の真実。
 衝撃的なラストです

 なんとも後味の悪い作品です。
 もっとも、この作者の作品は大抵後味が悪く、それこそが真骨頂だとも言えます。

 後味が悪い小説を読みたくて、この作者の作品を手に取るというのが、多くの読者の本音ではないでしょうか。

 文庫本で300頁ほどですが、恐い物見たさか、一気に読了しました。


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