岩手・宮城両県の知事への暴言であっという間に辞任した松本元震災復興担当大臣、躁状態で入院しているそうですね。
なるほど、躁状態であればあの暴言も納得がいきます。
躁状態になると、自分は宇宙一偉いと思いこみ、傲慢になり、暴力的にもなるからです。
一部芸術家には、躁状態で傑作をものした人もいますが、サラリーマンや役人、まして政治家など、協調性が重視される職種では、躁状態ではとても働けません。
私は過去三回、半年を超える病気休暇をとっていますが、うつ状態だったのは最初だけで、後の2回は躁状態のため、医師から出勤を禁止されたのですが、私は大いに不満でした。
なぜなら躁状態というのは、元気すぎるほど元気なので、家で大人しくしていることが非常に苦痛なのです。
小人閑居して不善を為すの例えどおり、私は意味不明の小説を書き散らしたり、それでは飽き足りずに飲む打つ買うの三道楽に走ったりしたのです。
当然金銭的に逼迫し、借金をしたわけですが、そんな状態にも関わらず金利の高い消費者金融には決して手を出さず、堅い仕事に就いているのを良いことに、金利の低い大手都市銀行のカードローンを選び、医師から呆れられたのです。
うつ状態で極端に落ち込んでいた時、私は死ぬことばかり考えていました。
躁状態の時、私は将来必ず大金持ちになるのだから、今借金をしても平気だと信じ込み、ちょっとしたことで侮辱されたと感じ、激しく言い返したりしていました。
今思うと、うつ状態の時も躁状態の時も、その時はそう思いませんでしたが、自分が自分でなくなったような、何者かに取りつかれていたような、正に狂気をはらんだ状態だったように思います。
だからこそ、私は障害者自立支援法の重度かつ継続に認定され、治療費は一割負担で済んでいるのでしょう。
うつは自殺の危険があり、躁は傷害事件を起こす危険がある怖ろしい症状です。
幸い私はリーマスという気分を安定させる薬がよく効き、ここ2年くらいはうつにも躁にもなっていません。
リーマスという薬、原料は炭酸リチウムというそうですが、古くはローマ帝国でも暴力的な躁状態の患者に使われていたという古い薬です。
血中濃度を定期的に測る必要があり、私は朝2錠、夕2錠飲んで、少し濃度が低いくらいで安定しています。
抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬は減薬していく予定ですが、リーマスは一生のお付き合いになるようです。
うつより躁が怖いのが、双極性障害の特徴のようです。