運転マナー

その他

 日本全国にどれだけの自動車運転教習所が存在するのか知りませんが、驚きの教習所がさいたま市に在ることを知りました。

  その名も永安自動車教習所
 日本に滞在する中国人向けの教習所です。



 教員は全員中国語と日本語が話せます。
 学科の教習は日本語と中国語で教えますが、実技の際は日本語のみです。
 それというのも、非公認の教習所であるため、卒業しても実技試験が免除されず、免許センターで仮免許の時と本免許の時の2回、実技試験を受ける必要があり、当然それは日本語しか話せない試験官のもとで行われるため、日本語に慣れる意味でそうしているそうです。

 言葉の壁もあり、学科試験は大抵2~3回落ちてしまうんだとか。
 車の運転だけでなく、日本語も教えているようなものです。
 
 日本人にとっては、およそ試験と名がつくもののなかで、自動車運転免許の学科試験ほど容易なものはなく、ほとんどの人が一回で合格しますから、言葉の違いというのは大変なものです。

 そのため、受験テクニックみたいなことを教えていました。
 いくつかのキイ・ワードを教えるのです。
 学科試験は○×式ですから、例えば、加速、そのままの速度で、などの言葉が出てくれば×、かもしれないという言葉が出てくれば○という具合。

 そういえば四半世紀も前ですが、私が高校3年の終わり頃、教習所に通っていた時にも、かもしれない運転ということをしつこく教えられました。
 人が跳びだしてくるかもしれない、死角に危険がひそんでいるかもしれない、という、安全第一の考え方ですね。

 しかし中国人が戸惑うのは、まさにこのかもしれない運転んだそうです。

 中国人の所長が言うには、中国では車に乗っているほうが歩行者より偉いので、第一義的に歩行者が危険を避けるようにしなければならない、というのが当たり前で、わが国ではそれと真逆の考えそ採りますから、なかなかそれに慣れないようです。

 したがって中国の教習所では、人が居るからと言って減速したりすると叱られちゃうそうです。
 歩行者が危険を避けようとする気持ちを失ってかえって危険を招くと考えるようですね。

 でもそれじゃあ、交通事故が多いでしょうと尋ねられた中国人所長、「すごく多いです」と流暢な日本語で答えていました。

 国が違えば自動車運転のルールも変わるんですねぇ。

 西ヨーロッパなどでは、縦列駐車の際、スペースが足りないと前後の車にバンパーをぶつけて場所を確保するのが普通なんだそうで、たしかにバンパーはぶつかった時のために取りつけられているんでしょうが、わが国でそれをやったら大変なことになっちゃいますね。
 対物事故、しかも故意ということで、下手をすると警察沙汰です。

 国内でも、運転のマナーは地域によって違います。

 千葉に住むようになって、東京のドライバーは極めてマナーが良いことを思い知らされました。
 都内のように車が多い町では、互いに譲り合わないと大事故につながるおそれがあるため、譲り合いの精神が染みついています。

 しかし千葉県は長いこと交通事故死者数が北海道に次いで2位だったくらい、運転マナーが悪いですねぇ。
 さすがにもう慣れましたが、今でも腹立たしい思いをすることはよくあります。
 もういい大人なので、大目に見るようにしていますが、20代の頃はマナーの悪い車にクラクションを鳴らしたりして、向うが逆切れして喧嘩になったりしました。


 大阪や京都もかなりマナーが悪いと聞きますが、かの地で運転したことが無いのでよく分かりません。

 それにしても中国で車を運転するのだけは嫌ですねぇ。

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