韓国のドラマや映画がわが国で幅を利かすようになってから10年以上経つでしょうか。
私は韓国のドラマは一度も観たことが無く、映画は「猟奇的な彼女」というコメディーと「箪笥」というホラーを観ただけです。
「箪笥」は単純なホラーとはいえない深い作り込みになっていて、素晴らしい出来でした。
後にハリウッドでリメイクされています。
「猟奇的な彼女」は最初のうちこそコメディーっぽく、凶暴な若い女が良い味を出していると思いましたが、だんだん大メロドラマになっていき、白けました。
なんでも韓国のドラマや映画は基本的に大メロドラマなのだとか。
韓国の医学ドラマ-病院で恋愛する。パイロットドラマ-空軍で恋愛する。警察ドラマ-警察署で恋愛する。スポーツドラマ-スポーツして恋愛する。
というジョークがあるほどだそうです。
わが国においても欧米においても、近年、どストライクのメロドラマというのはほとんど作られることがありません。
男女関係が希薄になったのか、あるいは性行動が軽薄になったせいかわかりませんが、私自身、ストレートな恋愛ドラマは好みません。
恋愛というのは自分で実行するほうが、恋愛ドラマを観るより恋愛小説を読むよりよほど面白いと思います。
また、恋愛に陥っている時、その人の脳はどこか狂っているらしく、思い込みで突っ走ったり、ストーカーみたいになったり、ちょっとしたことで心が動揺してめそめそしたりしますね。
そういうのは冷静さを欠いていて、傍から見ると滑稽なだけです。
しかし当のご本人は大真面目で、だからこそ滑稽味は増すばかりというわけです。
そういう滑稽な事態を喜劇に仕立てるのは容易だし観ていて面白いですが、深刻なメロドラマにされると恥ずかしくて見ていられません。
韓国人が恋愛物を好むのはなぜでしょうね。
激高しやすい感情的な人々だからでしょうか。
あるいは韓国は日本や欧米に比較して恋愛を実行する人が少ないから観て楽しもうというのでしょうか。
わが国でも戦前は恋愛などというものは破廉恥なことで、親が決めた相手と結婚して子作りに励むことが善しとされていましたし。
しかしだからこそ、戦前の人々は今以上に恋愛に憧れたのでしょう。
そうだとするとわが国で韓国ドラマが流行るのは近い過去へのノスタルジーなんでしょうか。
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