領土

社会・政治

 領土問題というのは、主に隣国との間で発生し、それは世界中に存在します。

 わが国にも北方領土や竹島、尖閣諸島等の領土問題があります。

 多くは戦争や、戦後のドタバタで取ったり取られたりしたもので、どの国も領土は1ミリも手放したくない、というのが本音でしょうから、これを平和的に解決するのは困難を極めます。

 沖縄や小笠原が平和的にわが国に返還されたのは奇跡と言って良いでしょうね。

 一歩間違えたら、ハワイのように、米国の州になっていたかもしれません。
 もっとも、沖縄には広大な米軍基地が残される、という条件が付いていましたが。

 で、北方領土。

 プーチン大統領と安倍首相の会見を見ましたが、領土を返すとか返さないとかいう話は一言もでませんでしたね。


 当然と言えば当然です。

 ロシアは島々を戦争の結果得たロシア領と考え、わが国は終戦後に攻めてこられて分捕られた、不法占拠の状態と考えているわけですから、話がかみ合うはずもありません。

 ちなみに、日本共産党は北方4島のみならず、千島列島全てを返還しろ、と要求していると聞いたことがあります。
 要するに明治8年の千島・樺太交換条約の状態に戻せ、ということで、さすが正論の党らしい現実離れしたお話で、痛快です。

 ロシア国民の感情もありますし、現実に北方領土に住んでいるロシア人の帰属はどうなるのかといった問題もあり、ロシアは領土を返還する気などさらさら無いでしょうね。

 そうすると、次善の策としては、往来を自由にし、経済協力を行う、ということになろうかと思いますが、日本人にも国民感情があり、それでは納まらず、結局は未来永劫4島返還を言い続けるしかない、ということになると思います。

 しかし私は、それで良いと思っています。

 例え島が返ってこなくても、半永久的に言い続ければ、時を得て、返還される可能性なきにしも非ず。

 時代がどう変化するかは分かりませんから。


 それにしても、日韓にしても日中にしても日露にしても、隣国と付き合うのは大変です。

 世界に目を向けてみれば、メキシコとの間に壁を作ろうとしている米国だとか、日本人には理解不能な、オセチアと南オセチアの対立、スーダンと南スーダンの関係など、主に隣国との関係が悪いのですよねぇ。

 今では戦争があったことなど嘘のようですが、英仏がドイツと戦ったり、もっと前には英と仏が戦ったり、欧州では戦国時代のような状態が長く続きました。

 隣国関係の伝で言うと、お隣や近所と仲が悪い、という方も多いのではないでしょうか。
 近いからこそ利害が錯綜し、いがみ合うのでしょうね。

 その点、マンション住まいは、隣は何をする人ぞ、みたいな感じで気楽です。
 挨拶くらいはしますが、それ以上の付き合いが全然ありませんから。

 隣近所との付き合いですらややこしいのであれば、国同士はなおさら。

 マンション住まいのように、互いに干渉せずに済めば良いのですが。