食文化

その他

 世界で日本食が普及してどのくらいでしょうね。

 私が子どもの頃は日本人は生魚を食す野蛮人と思われていたように思います。

 それが今では世界中に鮨屋があり、あるニューヨーカーに言わせると、世界で一番うまい鮨が食えるのはニューヨークだと豪語していました。

 米国の某有名俳優は、「俺はアメリカ人だぜ。鮨が好きに決まっているだろ」と言っていたのが印象的です。
 また、ある米国映画で、刑事が相棒に「お前はウニを食ったことがあるか。絶品だぜ。おれはこのヤマが終わったらウニを食いに行くんだ」と嬉しそうに話していました。

 私の職場のスイス人研究者は、高い料理が旨いのは当たり前だが、日本ではコンビニの弁当ですら美しく盛り付け、しかも旨い、と言ってコンビニ・グルメを楽しんでいます。


 フレンチシェフは最低半年は京都の料亭で修行し、和食の精神を学ぶのが必須になっていると聞きました。
 彼らは京都に来て、鋭利な包丁で芸術的ともいえる包丁さばきを見て、一様に驚嘆するそうです。
 欧米では魚をハサミで切ったりするのが当たり前だそうですから。

 あと、問題は衛生観念。
 ロシアでも日本料理店が急増し、食中毒などの問題が続出しているそうです。
 わが国の料理人は徹底的に衛生観念を仕込まれますが、加熱が料理の基本である彼の国では、生魚を切ったまな板を洗わずに野菜を切ったりして平気なようです。

 米国人が撮ったドキュメンタリー映画「二郎は鮨の夢を見る」が世界30カ国でヒット中だそうです。
 わが国でも明日から順次公開されるとか。

 87歳の現役鮨職人、二郎さんの日常を追ったもので、多くの食通をうならせてきた名人ですが、仕事に満足したことは一度もない、と言っていました。
 なんとも求道的な職人さんです

 予告編をご覧ください。
 

 料理に限ったことではありませんが、わが国の職業人の倫理感の高さと仕事熱心さは世界に例を見ないものでしょう。
 私たちもこれら偉大な先人に学び、わが国の伝統であるしつこいばかりの品質への追求や、継続することの美徳を継承したいものです。


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