台風が近づいています。
荒れ狂う空を見ていると、私の心も妖しく荒れ狂うかの如くです。
3連休明けということもあるでしょうし、仕事が思いどおりに回らないこともあるでしょう。
心穏やかではいられません。
思えば物心ついて以来、幼稚園でも小学校でも、中学・高校でも私の精神は安穏ではいられませんでした。
常に世の中を呪い、無差別大量殺戮などの狂的な事件を夢見ていました。
もちろん、実行にはうつしません。
ただ、空想していたのです。
多くの少年が、そんな暴力的で狂的な願望を内に秘め、成長と同時にそれは消えていくのではないでしょうか。
私もまた、大人になると同時に、そんな妄想は影をひそめるようになりました。
しかし時折、私の心は狂い始めます。
狂うといっても、表面上は何も変わりません。
職場では微笑を浮かべ、すべて事は順調であるかのようなふりをして働いています。
誰も私が、心中深く狂っていることに気付かないでしょう。
ただ私独りが、おのれの心中を省みて恐れおののくのです。
自分の精神が魔物に変じながら、表面を取り繕って生きるのは、いかにも苦しいものです。